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フィッティングの心得

以前シャフトフィッティングの仕事をした時期があって、その時に感じたことをつい先日思い出したので、文章にしておこうと思います。文字ばかりで退屈かもしれませんが、最後までおつきあい下さい。

フィッティングというと、自分に合うクラブ、ヘッド、シャフトなどを色々試してみて、自分に合うスペックの物を見つけ出すことが目的のはずですが、フィッティングする側の思惑もありますし、さらにフィッティングを受ける側にも固定概念があったりして、なかなか自分にあったクラブやシャフトが見つからないことがあります。

そんな時に陥りやすい状況と、その対策を少しお話ししたいと思います。

まず、フィッティングを受ける上での大前提があります。それは.....

「クラブが自分に合うかを試す」のがフィッティングであって、「クラブに自分が合わせられるかを試す場ではない」ということです。

この大前提があって初めて実のあるフィッティングができると思ってください。

良くあるケースはこんな感じです。

「最近新しいシャフトが○社から出たけど打たせてくれる?」

ここまでは誰しも興味がありますし、当然試してみたいと思うでしょう。売る側も最新モデルを売りたいという部分もあると思いますので、これがうまくいけばお互いハッピーな状況です。

ただ最初に打ってみてとんでもないミスショットになったり、極端にこれまでと違う弾道になったりすることがあります。これもよくある話です。まあ2、3発は.....と思うこともありますが、一般的なゴルファーの過ちはここから始まります。

そのいけないこととは.....

「そのクラブで何とかナイスショットを打とうとする」ことです。

自分がフィッティングしていた時は、自分の打ち慣れたドライバーを持ってきてもらい、交互に打ってもらいながら自分のクラブを打った直後の結果を重視していました。

そうすることによって、身体の動きはリセットされ、新しい感覚でそれぞれのクラブを評価できるからです。

使ってみたいクラブや、シャフトを決めてきている人に限ってそのクラブを何度も打ちたがるものです。それはフィッティングする側もすぐにわかるものです。どうしても一回そのクラブやシャフトを使ってみたいと思っている人であればフィッティングする必要もなく、それを使ってみればいいと思います。

フィッティングをしてまで自分に合う物をさがしたい人は、固定概念を捨てて常にニュートラルな気持ちでフィッティングに臨むことをおすすめします。そして決して自分を道具に合わせないようにすることです。

自分がフィッティングしていた時に重視していたのは、先程のとおり自分のスイングで打った時の結果です。そしてなるべく極端な違いのあるシャフトを打ってもらいどんなタイプが合うかを判断し、徐々に候補を絞っていきます。

そして何よりも重要なことがもう一つあります。それは.....

「自分のスイングをして体制が崩れず、最後までフィニッシュがとれる」ということです。

今まで良い打ち方をしていたのに、急に体重が後ろに残ったり、振った後にふらついたり.....。見ているとすぐにわかります。

プロはシャフトでもクラブでも自分の信じた組み合わせで、いつでも試すことができる環境にあります。ですが、一般アマチュアは大金を出して自分に合うクラブを探さなければなりません。無駄な出費をなくすためにも、これらのことを忘れずに、フィッティングを受けてみて下さい。きっと自分に合うクラブやシャフトが見つかると思います。

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