FOURTEEN HI858(市販品#2)と、プロ支給品のHI858 V2を比較してみました。今回のレポートでは簡易スペック計測器を使いレポートします。



ヘッドの大きさ比較
まずは、ヘッドの大きさを比較してみました。左の写真の左が市販のHI858、右がHI858 V2。

ごらんの通りHI858 V2の方がヘッドが小さくなっています。どの部分を計測してレポートしたらよいか迷ったのですが、何カ所かはかってみましたので全てのデータを掲載します。

 
HI858
HI858 V2
スコアライン再下段の長さ
57.3mm
56.0mm
トウ側トップからシャフト外側までの長さ
95.6mm
91.7mm
スコアライントウ側高さ
44.3mm
44.2mm
スコアラインヒール側高さ
29.5mm
28.1mm
ヘッド中心のソール幅
24.1mm
23.2mm

データを見ると、スコアラインの長さは1.3mmの違いになりますので、実際に打つ面として構えたときに感じる大きさは代わりありません。ですが、ヘッドの長さは約4mm違いますので、構えると小さいのがすぐにわかります。V2を打った後にHI858を構えると大きく感じます。
トウ側の高さはほとんど一緒ですが、ヒール側の高さは1mm以上低くなっていますので、小振りなヘッドに合わせたサイズ変更になっているようです。

ソール幅は写真でもわかるとおり、V2の方が幅が狭いです。数字も1mm程度の差がありました。またソール形状も市販のHI858ではバックフェース側に丸みがあるのに対して、V2の方はよりアイアンの形状に近い形になっています。

また写真でもわかるとおり、V2の方はバックフェース側のソールの角が落とされています。これは前にレポートしたSYB のMC700の形状と同じです。

SYB MC700のレポートはこちら
http://www.anserfreak.ne.jp/d-report/2004/0406/0406-1.htm

SYB MC700とHI858 V2の比較レポートはこちら
http://www.anserfreak.ne.jp/d-report/2004/0406/0406-2.htm


グース度の比較
次は、グース度の比較をしました。左の写真の左が市販のHI858、右がHI858 V2。

写真からもわかるように、グース度はあまり違いがありません。実際に構えてみても、HI660のようなつかまりやすそうなイメージはさほど感じません。

このことから、ヘッドスピードが速くオフセットがあることによってつかまりが悪くなっていた(一般的なスイングスピードでは、グースがあることはボールをつかまりやすくするとのことです)、市販のHI858を重心深度を深くしたヘッドのデザインをそのままにして、ヘッドの長さを短くすることによって、重心距離を短くしつかまりをよくしている物と考えられます。

実際に計測してみると.....

 
HI858
HI858 V2
FP値(簡易計測)
3.5mm
4.0mm

数字でもわかるように、大きな差はありません。


トップブレードの比較
次は、トップブレードの比較をしてみました。左の写真の左が市販のHI858、右がHI858 V2。

上から見た感じはMC700ほど薄くなっているわけではなく、ほとんど市販のHI858と変わりが無いと思っていたのですが.....。

 
HI858
HI858 V2
トップブレード厚み
12.3mm
10.7mm

実際に計測してみるとずいぶん違いがありました。1.5mm位違いますので、これもヘッドサイズ変更による見え方の修正でしょうか.....。まったく違和感は感じませんでした。

ちなみにV2と似ているMC700のトップブレードは、さらに薄い8.5mmでした。


バックフェースデザインの比較

次は、バックフェースのデザインを比較してみました。下の写真の左が市販のHI858、右がHI858 V2です。

 

基本的にデザイン自体は変わらないようですね。細部を見ると、FOURTEENのロゴの外側にある「HI」と「858」の文字の字体が若干変わり、サイズも小さくなっています。

楕円の大きさは市販のHI858が47.5mm、HI858 V2が47.7mmになっており、ほぼ同じ大きさになっています。


色々比較してみて

今回色々比較してみましたが、HI858 V2のコンセプトは、ヘッドスピードが速く、オフセットが大きい(FP値が小さい)ことがボールをつかまえる上で邪魔なプロゴルファーなどに対して、ボールを上がりやすくさせる要素の一つである重心深度の深さを保ちながら、重心距離を短くすることでつかまりと扱いやすさを実現したヘッドになっていると思います。

何度か使ってみましたが、やはりヘッドが小さくなっていることによるスイートスポットに対する影響は大きく、若干オフセンターヒット時のミスの度合いが大きくなります。なれてしまえば大丈夫だとは思いますが、なかなかで手強いです。

かなり長い間HI858を使っていたので、HI858で強く振るほど右に行きやすいのはわかっていたのですが、このV2のヘッドはきっちりスイングしないとだめなようですね。楽さから言えば間違いなく市販のHI858の方が楽に振れます。
2 Ironというとやはり飛距離を欲しいときに使うクラブなので、自分の場合しっかりねらいたいティショットで使ったり、ロングホールでセカンドショットが届かないときに距離を稼ぐクラブとして使っていましたので、力を抜いてと言うのはなかなか難しい部分もありました。そういう意味では気持ちよく振ると言うことにおいては今回のHI858 V2は合っているのかもしれません。

ロフトに関しても簡易計測ですが、1度ほどV2の方が立っているようです。

結果として、それほどスイングスピードの速くない方にはオフセットがあり、ヘッドも大きめのHI858。ヘッドスピードが速くオフセットがボールをつかまえる邪魔になっている人には、HI858 V2や、HI660。ヘッドが小さくて、よりアイアンぽいヘッドか良い方にはMC700が合うような気がします。


FOURTEEN HI858に関する情報はFOURTEENの下記のページをご覧ください。
http://www.fourteen.co.jp/products/iron/iron_5.php

SYB MC700に関する情報はCONCEPTの下記のページをご覧ください。
http://www.concept-inc.co.jp/products/head/iron/index.html



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